
為替手数料とは?知らずに損してる!海外送金の「隠れコスト」に注意。
海外送金を行う際に、ぜひ知っておきたいのが為替手数料の仕組みです。よくわからないまま国際送金をすると、知らないうちに多額の為替手数料を取られてしまうこともあります。
この記事では、為替手数料の仕組みや、銀行・プロバイダごとの為替手数料の比較、為替手数料を節約する方法などについて解説しています。
為替手数料0円の海外送金方法:TransferWise(トランスファーワイズ)
例:日本円から両替して5000ドルをアメリカに送金する場合(中継銀行にかかる手数料は送金人が負担)
為替手数料 | 為替レート | 送金手数料 | 送金にかかる合計コスト | |
---|---|---|---|---|
0円 | 実際の為替レート | 214円 + 0.64% | 3,797円 | |
![]() | 5000円(↑1米ドルあたり1円) | みずほ銀行が定める独自の為替レート(TTSレート) | 5,500円(他銀行宛)/5,000円(みずほ銀行宛)+2,500 円(コルレス先支払手数料) | 5,500/5,000円+隠れコストの為替手数料(5,000円) |
![]() | 750円(↑1米ドルあたり15銭) | ソニー銀行が定める独自のレート | 3,000円+3,000円(支払銀行手数料) | 6,000円+隠れコストの為替手数料(750円) |
海外送金の際は、送金手数料だけでなく、為替手数料をしっかりチェックする必要があります。思わぬコストになりがちな為替手数料を避けたい人には、常に実際の為替レートを使用する海外送金サービスTransferWise がおすすめです。
また、通常の銀行では、米ドルや英ポンド、ユーロなどメジャーな通貨しか取り扱いがないことがほとんどです。しかし TransferWise はマイナーな通貨も取り扱っています。為替手数料は変わらず0円です。
為替手数料とは?どう計算すればいいの?
「為替手数料」とは、円と外国の通貨の間で両替が行われる際に、銀行・国際送金プロバイダに支払う手数料のことです。「1ドルあたり〇円」のように設定されている場合と、「金額の△%」のように決められている場合とがあります。
「1ドルあたり1円」の為替手数料の意味
銀行で為替手数料が「1ドルあたり1円」と決められているとします。この場合、銀行が定めた仲値レート(例:1ドル=110円)に、1円が上乗せされているという意味になります(例:1ドル=111円)。銀行はこの為替手数料が上乗せされたレートを使って海外送金を行います。
※仲値とは、市場での為替の動きをベースに、銀行が1日に一回(朝10:00頃)定める「基準レート」です。
10万円をアメリカに送金する場合の例を見てみましょう。
(仲値の場合)
100,000円 ÷ 110 = 約909ドル
(為替手数料が1ドルあたり1円の銀行の場合)
100,000円 ÷ 111 = 約900ドル
つまり、10万円をアメリカに送金する場合、合計で約9ドル(約990円)が為替手数料として銀行によって徴収されていることになります。
X%の為替手数料の意味
日本のクレジットカードを海外で利用する際も通貨の両替が行われるので、為替手数料がかかります。為替手数料はカード会社やプラン・グレードによって異なりますが、1.30〜2.16%程度のことが多いようです。
クレジットカードの「為替手数料1.30%」とは、「基準となる為替レート × 1.0130 が交換レートとして使われる」という意味になります。例えばアメリカで100ドル分のお土産を購入した場合、基準レートが1ドル=110円だったとすると、
(基準レートの場合)
100ドル × 110 = 11,000円
(クレジットカード決済の場合)
100 × (110 × 1.0130)= 11,430円
となり、合計で差額の430円分が為替手数料として徴収されていることになります。
お得な為替レートの見分け方
普段から為替レートに馴染みがないと、お得な為替レートはどれなのか、なかなか分かりづらいですよね。以下の2つのことを覚えておけば大丈夫です!
円から外貨に替える時
市場のレートが1ドル=110円の時に、プロバイダAのレートが1ドル=115円、プロバイダBのレートが1ドル=120円だとします。この場合、どちらを選ぶとお得なのでしょうか?
10万円をドルに替える時、
プロバイダAでは、100,000÷115≒870、つまり870ドルになります。
プロバイダBでは、100,000÷120≒833、つまり833ドルになります。
この場合、同じ10万円でも、プロバイダAの方が多くのドルを得られることがわかります。
円から外貨に替える時、「1ドル=〇〇円」の〇〇が少ない額であればあるほど、お得と覚えておきましょう。
外貨から円に替える時
市場のレートが1ドル=110円の時に、プロバイダCのレートが1ドル=105円、プロバイダDのレートが1ドル=101円だとします。この場合、どちらを選ぶとお得なのでしょうか?
1000ドルを円に替える時、
プロバイダCでは、1000×105=105,000、つまり10万5000円になります。
プロバイダDでは、1000×101=101,000、つまり10万1000円になります。
この場合、プロバイダCの方が多くの円を得られることがわかります。
外貨から円に両替するとき、「1ドル=〇〇円」の〇〇が多い額であればあるほど、お得と覚えておきましょう。
海外送金の際に特に気をつけたい:為替レートに隠れた為替手数料
為替レートや為替手数料に特に気を付けたいのは、海外送金を行う際です。銀行や国際送金プロバイダの多くは、上記のように、為替手数料を上乗せした為替レートを採用しています。
しかしこの為替手数料、銀行のホームページなどでは非常にわかりにくい記述をされています。例えばみずほ銀行のホームページには、注意書きで「*原則、送金日当日のTTSレートを適用します。TTSレートには為替手数料(*米ドルであれば1 米ドルあたり 1 円、ユーロであれば 1 ユーロあたり 1 円 50 銭)が含まれています。 」と書いてあります。
TTSレートとは、円→外貨の両替を行う際に銀行が採用しているレートのことです。銀行では他にもTTBレートや仲値といった言葉が使われます。
用語 | 意味 |
---|---|
仲値 | その日の市場の為替の動きをもとに、1日に1回設定される基準レート。全銀行共通。 |
TTSレート | 円→外貨に両替する際に銀行が採用するレート。仲値に為替手数料が上乗せられている。銀行によって異なる。 |
TTBレート | 外貨→円に両替する際に銀行が採用するレート。仲値に為替手数料が上乗せられている。銀行によって異なる。 |
一般的な銀行だけでなく、安い送金手数料を謳うネット銀行(ex.楽天銀行)や国際送金サービス(ex. SBIレミットやウエスタンユニオンなど)も為替手数料を徴収しています。
例えば楽天銀行のサイトには「海外送金サービスの通貨換算に適用する為替レートは、当行所定の時点・方法により特定される一般的な銀行間外国為替相場に当行所定の為替ざやを加算したものです。」との記述があります。
また、SBIレミットの場合、海外送金にかかる手数料一覧に為替手数料は含まれていません。しかし為替レートを確認すると、仲値とは異なることが分かります。具体的に言えば、2019年4月9日の仲値は1ドル=111.40円であるのに対し、SBIレミットの為替レートは1ドル=112.75円となっています。1ドルあたり1.35円の為替手数料が徴収されていることになります。
わかりにくい為替手数料は、海外送金の際の思わぬコストとなってしまいがちです。トラブル防止のためにも、送金前にしっかりと利用する銀行・プロバイダの為替手数料を確認するようにしましょう。
各銀行・プロバイダの海外送金為替手数料比較
為替手数料は銀行や海外送金サービス、また通貨によっても違います。メジャーな通貨ほど割安、マイナーな通貨ほど割高なになる傾向があります。海外送金時には、送金手数料だけでなく、レート(為替手数料を含む)を確認するのが重要です。
銀行やプロバイダの中には、海外送金時にかかる為替手数料を明記していないところも多いです。以下には、ウェブサイトに明記のある銀行・プロバイダのみまとめました。
為替手数料比較 | 米ドル | ユーロ | 英ポンド | カナダドル | 豪ドル | 人民元 | 韓国ウォン | 台湾ドル |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | |
![]() | 3.5% | 4.0% | 4.0% | 3.5% | 4.0% | 明記なし | 明記なし | 4.0% |
![]() | 0.15円 | 0.15円 | 0.45円 | 0.45円 | 0.45円 | × | × | × |
![]() | 1円 | 1.4円 | 4円 | × | 2.5円 | × | × | × |
![]() | 1円 | 1.5円 | 4円 | × | 2.5円 | × | × | × |
×:海外送金取り扱いなし
この表を見ると、銀行やプロバイダ、そして通貨によって為替手数料が大きく異なることが分かりますね。
TransferWise(トランスファーワイズ)は、為替手数料が無料の国際送金サービスです。また、送金手数料も安く抑えることができます。
具体的な例を見てみましょう。日本からイギリスへ、留学費用を1000ポンド送金するとします。みずほ銀行を利用した場合、1ポンドにつき4円が為替手数料として取られるので、4000円が為替手数料として徴収されます。さらに送金手数料、中継銀行手数料も合わせれば、送金にかかるコストは1万円を超えてしまいます。
一方でTransferWiseを利用した場合、為替手数料は一切かかりません。合計コストは送金手数料の1,106円のみ。(2019年4月17日14:44(GMT+3)シミュレーション)
これは大きな違いですよね。ぜひ一度TransferWiseの送金シミュレーションで、どれだけコストを節約できるのか確認してみましょう。
以上、為替手数料について詳しく見てきました。為替手数料とは、海外送金で通貨の両替が伴う際に銀行やプロバイダが徴収する手数料のことです。銀行や通貨によって大きく異なりますが、明記されずに為替レートに上乗せされていることがほとんどです。知らず知らずのうちに多額の手数料を払って損することのないように、事前にしっかり確認することが重要です。
為替手数料を節約したい場合は、常にリアルタイムの為替レートを採用しているTransferWiseの利用がおすすめです。
(みずほ銀行ソース1・ソース2、PayPal ソース、ソニー銀行ソース1・ソース2、三井住友銀行ソース、楽天銀行ソース、SBIレミットソース)
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