
Revolut(レボリュート):日本上陸!口座開設方法・手数料をかんたん解説
ヨーロッパで人気のデジタル銀行「Revolut(レボリュート)」がついに日本でもサービス提供を開始しました。複数の通貨をアプリで簡単に管理でき、海外送金やVisaブランドカードの発行にも対応。日本でのサービス開始を楽しみにしていた方も多いのではないでしょうか?
この記事では、Revolutの使い方や気になる手数料を解説します。また、お得な為替レートで海外送金できるサービスTransferWiseについても紹介しています。
ついに日本上陸!Revolutとは?
Revolut(レボリュート)は、イギリス発のデジタル銀行/海外送金サービスです。2015年にサービスを始めた比較的新しい企業ですが、既に利用者数は1000万人を超えており、ヨーロッパを中心に人気があります。¹
Revolutは、複数の通貨を同時に所有し、アプリ1つで残高管理、両替、送金などを行えるのが特徴です。また、Revolutでは、カードを発行して、支払いに使うこともできます。
Revolutでは何ができる?各機能にかかる手数料
では早速、Revolutの各機能について見ていきましょう。Revolutは手数料体系が若干複雑であるため、実際に使う前に手数料について理解しておく必要があります。
Revolutには3つの手数料プランがあります。²
- スタンダード会員 0円
- プレミアム会員 980円/月
- メタル 1,800円/月
以下では無料で利用できるスタンダード会員の場合を解説します。
1. Revolutカードの発行
Revolutの残高にお金を追加すれば、Revolutカードを使ってデビットカードと同じように支払いに使うことができます。カードの発行は無料です(送料別)²。また、カードをGoogle Payに連携することで、Android端末を使ったタッチ決済を利用することも可能です³。
Revolutカードへはデビットカード・クレジットカードを使って入金できます。⁴
Revolutの日本でのカード発行は、すでに届いている人もいれば、順番待ちしている人もいる状態です(2020年9月現在)。RevolutのアプリもしくはWebサイトから申し込むと、順番が来たら郵送でカードが届きます。カードはタッチ決済対応、Visaブランドです。
また、オンライン決済に利用できるバーチャルカード(カード本体はなく、番号のみが発行される)は、アプリで即時発行することが可能です⁵。
2. Revolutカードを使ったATM引き出し
Revolutの残高は、Revolutカードを利用して、ATMから現金引き出しもできます。ただし、2020年9月現在、日本国内のATM引き出しには対応していません⁶。旅行や出張時に、海外ATMで引き出せるので便利ですね。日本円残高を現地通貨に両替して引き出す際は、Revolutの両替手数料(後述)に注意しましょう。
月25,000円までの引き出しならば手数料無料、それ以上は引き出し額の2%が手数料としてかかります。⁶
3. 外貨両替
Revolutでは、所有している通貨を別の通貨に両替することもできます。Revolutの両替手数料体系は少し複雑なので、損をしないためにもしっかり理解しておきましょう。⁶
【両替手数料(為替手数料)(スタンダード会員の場合)】
両替先の通貨 | 平日 | 休日(英国時間での土曜日、日曜日及び銀行休業日) |
---|---|---|
標準通貨(USD, GBP, EUR, AUD, CAD, NZD, CHF, JPY, SEK, HKD, NOK, SGD, DKK, PLN, CZK) | 無料 | 0.5% |
流通量の少ない通貨(THBおよびUAH) | 1.0% | 2.0% |
その他の取り扱い通貨 | 無料 | 1.0% |
円を基準通貨としているスタンダード会員は、アプリを使って毎月750,000円までを両替できます。それ以上の両替には、追加で0.5%の手数料がかかります。⁶
例を考えてみましょう。例えば、残高の日本円100,000円をUSDに両替すると、
- 平日:手数料無料
- 休日:100,000円×0.5%=500円の手数料
というように差が出ることがわかります。
つまり、平日の場合は、100,000円に相当するUSDが、休日の場合は、100,000円から500円を引いた99,500円分のUSDが、両替して得られるということになります。
両替金額が月合計750,000円を超えた場合も考えてみましょう。その場合、追加で0.5%の手数料がかかるので、同じく日本円100,000円をUSDに両替しようとすると、
- 平日:100,000円×0.5%=500円の手数料
- 休日:100,000円×(0.5%+0.5%)=1,000円の手数料
がそれぞれかかります。
通貨の両替を行う場合、高い方の通貨の手数料が適用されます。例えば、GBPとTHBの間で両替すると、高いTHBの両替手数料(平日1.0%、休日2.0%)が適用されます。⁶
4. 海外送金
Revolutを使えば、他のRevolutユーザーに送金したり、海外の銀行口座に送金したりすることもできます。Revolutアカウント間の送金は無料、また海外の銀行口座への送金も毎月1回までは送金手数料無料で行えます。
ただし、これは手数料が全く発生しないというわけではありません。上記で見た両替手数料がかかることを覚えておきましょう。
例えば、残高に入っている日本円100,000円を、USDに両替してアメリカの友人の銀行口座に送金する場合を考えてみましょう。
平日
- 両替にかかる手数料:無料。
- 送金にかかる手数料:月1回までは無料。その後は、有料(ヨーロッパでは0.5€、イギリスでは0.5£かかるので、同等の日本円が手数料となると予想していいのではないでしょうか)⁷
休日
- 両替にかかる手数料:100,000円×0.5%=500円
- 送金にかかる手数料:月1回までは無料。その後は、有料(上と同じ)
🚩Revolutを使う際の注意点
1. 週末の為替レートは平日の為替レートほど良くない
上記でも見たように、Revolutでは平日と週末(イギリス時間)で両替手数料が異なります。週末の方が手数料が高くなるため、両替や送金を行う際は平日に行うと良いでしょう。
2. 海外送金は、受取銀行・中継銀行で手数料が引かれる可能性あり
Revolutを使って海外送金を行う場合、送金の受取人の銀行、または中継銀行(送金銀行と受取銀行の間をつなぐ銀行)で、追加の手数料が引かれる可能性があります。
RevolutウェブサイトFAQによると、それぞれの通貨に対して、以下の手数料がかかるかも知れないということです。⁸
- 35 AUD
- 20 CAD
- 50 AED
- 16~32 EUR (SEPA域外)
- 7,500 JPY
- 35 NZD
- 20~40 USD
TransferWise:実際の為替レートを使用する海外送金サービス🚀
Revolut以外に、海外送金・外貨管理サービスとして、TransferWiseを検討してみてもいいかも知れません。TransferWiseは、常に実際の為替レートと格安の送金手数料を使って、海外送金を行います。
Revolutでは約30の国・地域に送金先が限られていますが、TransferWiseでは日本から全60以上の国・地域に送金できるので、Revolutでは取り扱いのない通貨・国を利用したい場合にも、TransferWiseが代わりの選択肢となるでしょう。
さらに、TransferWiseでの海外送金は基本的に国内送金を活用して行われるため、中継銀行や受取銀行で追加の手数料が引かれることは原則ありません。
アメリカ以外の国へのUSD送金やヨーロッパ以外のEUR送金には、中継銀行手数料がかかることもありますが、送金前の段階で注意書きが表示されるので、後から手数料に驚くということはないでしょう。
日本円からはUSD・EUR・GBPを始めとする全54通貨への海外送金に対応しています。日本からは全60以上の国・地域に送金ができますよ。
TransferWiseで海外送金を行う方法
- 無料でアカウントを登録する
- 送金額を入力する
- 受取人の口座情報を入力する
- 本人確認を行う
- TransferWiseの日本口座に振り込む
手続きはすべてオンラインで完了させることができます。TransferWiseは2016年9月より日本でサービスを開始しました。2020年に日本上陸を果たしたRevolutと比べると、日本では古株と言えるかもしれません。
💡新機能!TransferWiseマルチカレンシー口座
TransferWiseでは、海外送金だけではなく、マルチカレンシー口座という機能もあります。マルチカレンシー口座では、AUD、NZD、GBP、USD、EUR、SGDの6つの通貨を現地銀行口座情報を使って海外送金を無料で受け取ることができます。
例えば、アメリカに銀行口座を持っているのと同じように、アメリカからのUSD送金を受取手数料無料でマルチカレンシー口座に受け取ることができるということです。
法人の場合、3,000円の1回限りの設定手数料がかかりますが、そのあとは受取手数料無料で該当通貨をマルチカレンシー口座に受け取ることができます。
受け取ったお金は、マルチカレンシー口座の残高内で日本円やその他の50以上の通貨に、格安の手数料と実際の為替レートで両替することができます。マルチカレンシー口座の日本円残高は、出金手数料300円で日本の銀行口座に出金することもできますよ。
海外へ送金するだけではなく、海外送金を受け取る機会がある人には、特におすすめの機能です。マルチカレンシー口座は無料で開設できます。
では最後に、Revolutの口座を開設する方法、Revolutカードの申請方法を見ていきましょう。
Revolutの口座開設方法
- アプリをダウンロードする
- 「無料アカウントを開設」をタップ
- 電話番号を入力
- 氏名・住所・メールアドレスなどの情報を入力
- 本人確認を行う(必要書類と顔写真をアップロード)
- 初期入金(最低2,000円)を行う(クレジットカードから可能)
Revolutカードの申請方法
- ホーム画面から「カード」を選択
- 「新規カードの登録」からバーチャルもしくはリアルカードを選択
- 順番待ちリストに登録される
- 順番が来たら登録した住所にカードが届く
まとめ
以上、Revolut(レボリュート)の使い方を詳しく見てきました。複数の通貨アプリ1つで管理し、海外送金や両替を簡単に行えるのでとても便利なサービスであると言えます。手数料が安いことで人気ですが、利用前にしっかり手数料体系を把握しておきましょう。
特に両替手数料には注意が必要です。Revolutでは、イギリス時間の週末に為替手数料が高くなるという特徴があります。また、海外送金の受取銀行・中継銀行で追加手数料が取られる可能性もあるようです。
海外送金には様々な方法があります。Revolut以外に、常に実際の為替レートと格安の送金手数料で送金を行うTransferWiseなどのサービスも検討してみるといいでしょう。日本からは全60以上の国・地域に送金ができ、Revolutよりも対応通貨の数は多いです。また、TransferWiseマルチカレンシー口座を使うと、無料でAUD、NZD、GBP、USD、EUR、SGDの6つの通貨の受取が可能です。
比較・検討した上で自分のニーズに合ったサービスが見つかるといいですね。
ソース
- 日本経済新聞|英デジタル銀のレボリュート、550億円調達
- Revolut|お金を管理する優れた方法
- Revolut|Google PayでRevolutを使用する
- Revolut|カードで資金を追加するのには手数料がかかりますか
- Revolut|バーチャルカードを作成するにはどうすればよいですか?
- Revolut|標準アカウントの個人手数料
- Revolut|Personal Fees for Standard Account
- Revolut|送金するのに手数料がかかりますか。
当ブログは、一般的な情報を提供することを目的としており、扱われている全てのトピックの詳細すべてが網羅されるものではありません。当ブログは、お客様が根拠とすべきアドバイスとなることを意図しておりません。当ブログの内容に基づいていかなる行動を起こすまたはいかなる行動を止める前に、専門家またはスペシャリストのアドバイスを得る必要があります。当ブログの情報は、TransferWise Limitedまたはその関連会社からの法的、税務的、その他専門的なアドバイスを表すものではありません。過去の結果と今後も同様の結果となることは保証されません。明示または明示されていないかを問わず、当ブログの内容が正確、完全、または最新であることを表明、担保または保証しておりません。
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